10月3日の情報システム特別講義にて、
株式会社インテックの代表取締役社長や最高顧問を歴任された中尾哲雄さんに「ICTの光と影」と題して講義をしていただきました。

今回は、講義内容の抜粋を紹介したいと思います。
中尾さんは、富山県魚津市の出身で富山大学経済学部を卒業されており、富山生まれの富山育ちです。(現J3プロサッカーチーム・カターレ富山の名誉会長←ココ大事!)

ICTとはIT + Communicationであり、Infomation and Communication Technology の略です。
従来のコンピュータ技術であるITを活用していこうというのがICTです。

例えば、カラオケ店で使用する通信カラオケはICTの技術を使っています。
新曲が配信されると通信カラオケの機器に転送され、楽曲が増えるという仕組みで、手入力する必要がありません。

IoT(Internet of Things、モノのインターネット)もICTの一つで、Amazonの人工知能スピーカーEchoや、Googleの自動運転もIoTの一例です。

このようにICTによって生活が便利に楽になっている「光」の部分が目立ちますが、影の部分も存在します。
ICTができる前は、人が情報を得る手段は会話や本が主でした。
しかし、ICTが普及した今はブログ、SNS、YouTubeなどを使い、瞬時にたくさんの情報を得ることができるようになっています。
また、現在の若者の多くはネットの断片的な知識を主に利用しており、それが若者の弱点になっています。

話は変わりますが、8年前の2006年に秋葉原で起きた通り魔事件を覚えているでしょうか?
秋葉原の交差点を横断中の歩行者をトラックで跳ね飛ばし、下りた後に他の人々をナイフで刺したという事件です。
犯人は事件の前に、ネットの掲示板で「秋葉原で人を殺す」というメッセージを書き込んだが相手にされなかったため事件を起した。

ICTが普及した結果、利便性を追求するあまり、人の生き方が悪くなっていった。
そして、失敗してもリセットすればいいという考え方になってしまった。

ICTとはIT + Communicationであるが、真のCommunicationとは、「話す」「聴く」「読む」「書く」という基本的な方法です。
特に「書く」というのは手紙を手書きで「書く」というのが大事です。
インテックでは新入社員に、親へのお礼の手紙を書かせるのですが、手紙を書くのが苦手だったり、そもそも書いたことがない人が多かったといいます。

皆さんも「話す」「聴く」「読む」「書く」の、真のCommunicationを実践してみませんか。