※この記事は2020年4月2日13:00時点に執筆されました。

「感染確認地域」
NHK NWESWEBにて
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200401/k10012362781000.html?utm_int=news_contents_news-main_001

2020年4月1日の専門家会議の会見で流行状況などから地域を「感染拡大警戒地域」「感染確認地域」「感染未確認地域」の3つに区分し、それぞれの区分での対策が提言されました。

富山県は先日、2020年3月30日に陽性感染者が確認され、毎日新たな感染者が報告されています。現状では、感染確認地域の区分に入る富山県は「3つの『密』回避する対策をしたうえで感染拡大のリスクの低い活動実施」「屋内で50人以上集まる集会・イベントへの参加は控える」ということを意識していく必要があるわけです。

この現状も踏まえ、富山大学は2020年4月1日に入学式の中止延期を発表しました。

富山大学 公式より
https://www.u-toyama.ac.jp/outline/event/index.html#event_200408

一方、富山県立大学は現時点(2020年4月2日13時時点)では入学式は決行する予定となっております。
一部SNSでは、「富山県立大学はしっかり考えてはいないのではないか?」などの声が上がっているものも見かけます。

そこで、実際に富山県立大学の事務局に取材を行いました。
以下、取材のまとめになります。


『本当に富山県立大学は入学式を決行ますか

「先週の金曜日(2020年3月27日)にメールした通り、現時点では席を離すなどの対策を取りつつ行う予定です。ただし、刻一刻と状況は変わってきていることもあり、毎日会議を開きどういう形で行うべきか、今後どうすべきかを議論している段階です。最新の情報(取材時: 2020年4月2日10時)では県内の感染者が5人となったこともあり、今日の会議で何か新たに変更があるかもしれません。また、昨日の専門家会議の見解を踏まえて入学式について今日の会議では議論することになると思います」

『コロナ対策における大学からの情報を学生はどこで入手すればいいですか?』

「現時点では、学生のメールアドレスで周知、また大学のWebサイトにて情報を掲示しています。先ほども言った通り、毎日状況は変わっているのでメールのチェックは毎日行うようにしていただきたいです」

『富山大学が入学式を中止したのはSNSで批判が集まったからだと思いますがどう思いますか?』

「おそらくそれは全く関係ないと思います。富山大学さんもうちと同様に日々変わる状況を見極めて議論の末に決まったことだと思うので、SNSの批判は関係なかったと思います。富山市で感染者が出たこともありますし、そちらの方が理由として大きいと思います」

『会議は毎日といってましたがどれくらいの時間してるのですか?』

「時間は決まっていませんが、夜遅くまで議論しています。会議の情報がどこかにでるわけではないので、なにもしてないように思われるかもしれませんが、毎日、学長、事務局長など大学の上の人たちが集まって会議しています。少しでも学生、教員の不安を取り除けるようにと考えています。授業についても学生にマスクを徹底してもらうだとか、とにかく3つの密をさけるだとかを実現する方法を議論しています」

『学生が不安に思っているツイートを見かけました。状況についてはどう思われますか?』

「人によって、意識は違うと思いますが、大学に対して不安に思われて学生には『大丈夫だよ、大学はちゃんと考えているよ』という気持ちを届けたい」

『昨日のツイートなんですが、知りたいと思っている人は多いようですね』

「そうなんですね…。大学からの声が充分に届いていなくてもうしわけないです」

『授業についてオンライン化などは考えていますか?』

「実は前向きに検討しています。とはいっても講義によってはオンラインが出来る講義と出来ない講義があると思いますし、教員の一任になると思います」

『最後に学生に伝えたいことをお願いします』

「大学としては入学式や諸々のイベントをどうするのか考えることはもちろんですが、学生、教員の方々にも行動に気を付けていただきたいと思っています。とにかく3つの密を避けてください。全員がしっかり対応すれば学内での感染は防げるはずです。一人でも軽率な行動があると感染が広がってしまう可能性があります。とても重要な時期です。3つの密を避けて、飲み会などの集会は自粛するように意識を持つようにお願いします」


富山県の感染者が日に日に報告され、多くの県民が不安に思ってることと思います。入学式に対して不安な声が上がっていますが、大学は何も考えていないわけではありません。毎日状況を見極め、対策を取っていっているようです。
状況が変わり続け、話せない情報も多くある中、取材に答えていただきありがとうございました。
大学事務局だけでなく、学生、教員全員が協力して3つの密を避け、学内での感染はないように意識していきましょう。