こんにちは。今回は,今年から赴任された大石玄准教授に,トピックゼミで行われている『地域コンテンツ学』について、インタビューしてきました。なぜ、大石玄准教授を取材することとなったかというと……..

私は、シラバスを読むことが趣味です。いつもの通りシラバスを読んでいたら、アニメに関するゼミ?!がありました。

しかも、【関連科目・履修条件等】の欄には、私の好きな『サクラクエスト』を良く視聴しておくと望ましいという、どストライクな条件まで記されていたのです。

残念なことに私は3年ということでトピックゼミを受講することができず、話だけでも聞いてこようということで取材をするに至りました。

 

大石玄准教授のご専門は第一が労働法、第二がスペイン法、そして三番目が地域コンテンツ学だそうです。

地域コンテンツ学は、大石玄准教授が就職する前から個人でアニメの研究を行なっていたのが始まりです。また、大学院生のときから聖地巡礼に関する資料を集め続けている舞台探訪アーカイブというwebサイトがあり、現在は1600件以上のアニメについて記述してあります。釧路高専に赴任していたときも地理の授業に少し取り入れていましたがて、県立大学に来て講義にレベルアップさせたそうです。

 

地域コンテンツ学で使っている資料

 

地域コンテンツ学の講義内容は、毎週一本ずつ,いわゆる聖地巡礼現象が起こっている場所を取り上げて説明することにしてるそうです。講義では、TVアニメなら第一話25分を流して、その前後に作品の位置づけや、コンテンツと地域の関わりについての講義を聞くというものだそうです。例えば,まず『true tears』や『おおかみこどもの雨と雪』といった富山県が舞台の作品について学び、それから石川県の『花咲くいろは』について話をして――というふうに、地元のことから全国に題材を広げて行くのだとか。講義を受ける人の出身によって興味・関心が分かれるため、ローカル性が高い講義です。

 

長野県小諸市にふるさと納税をするともらえるポスター、

キャラクターが長野の名物を持っています。

 

アニメやマンガの内容を理解して行くと、そのあとの行動が変わるのが楽しいとおっしゃっていました。例えば、富山県南砺市の城端が舞台である『サクラクエスト』を観たか観ていないかによって、同じ「桜ヶ池」であっても見え方が変わるとおっしゃっていました。同じ風景であってもコンテンツに触れる前と後では違って見えてくるし,舞台探訪をした後にコンテンツに戻ってくると作品の読み解きが深まるのだとか。

大石玄准教授は、7月中の毎週火曜日、北日本新聞の「とやまゼミナール」に全5回コラムの連載をされています。こちらも「アニメとマンガで地域を学ぶ」という内容なので、是非観てくださいとのことでした。

今回取材をして、大石玄准教授はとてもヲタクなひとだなぁと感じました。大石玄准教授は先程述べた、論文や地域探訪アーカイブの他にtwitterもされているので、興味のあるかたはぜひ見てみてください。

 

 

大石玄准教授の論文

アニメ《舞台探訪》成立史: いわゆる《聖地巡礼》の起源について

 

大石玄准教授のホームページ

地域コンテンツ学@富山県立大学

 

大石玄准教授のtwitter

おおいしげん|twitter